性の違いを理由とする <政治・社会・文化>

排除、制限をいう。1979年12月、第34回国連総会において採択された「女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」第1条は、性差別について次のように定義した。

「……女子に対する差別という用語は、性に基づくすべての差別、排除または制限を意味し、女子が、結婚していると否とを問わず、男女平等を基礎として、政治的、社会的、文化的、市民的その他あらゆる分野で、人権と基本的自由を認識し、享受し、行使することを妨げ、あるいは無効にする効果または目的をもつものをいう」。

この定義は、第一に、現実に、経済的、政治的、社会的、文化的などあらゆる領域において、しかも一国一社会を越える広がりのなかで、性差別が存在していることを意味する。

事実、1980年7月にデンマークのコペンハーゲンで開催された「国連婦人の10年」中間年世界会議の「後半期行動プログラム」採択時、「婦人は、世界人口の50%、公的労働力の3分の1を占め、全労働時間の約3分の2を占めているにもかかわらず、世界の所得の10分の1しか受け取っておらず、また世界の資産の1%以下しか所有していない」という状況にあった。

そして1975年の国際婦人年世界会議で採択された「メキシコ宣言」には、性差別は、人種差別、民族差別、植民地差別、開発途上国差別などの諸差別とその根源を同じくする事実が明記されている。

先の定義は、第二に、長い歴史をもつ性差別の撤廃を求める運動が世界的な広がりをもつ運動に発展し、国連総会において性差別撤廃の決議がなされるに至る歴史的経過の積み上げを教える。

第2回世界女性会議において、75か国の署名がなされた女性差別撤廃条約は、1981年9月、20か国の批准をもって発効し、85年6月、日本も批准した。
update:2010年02月24日